全身の症状・痛風

全身の症状


ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは

運動器の障害のために立ったり歩いたりするための身体能力(移動機能)が低下した状態を 「ロコモティブシンドローム(ロコモ、または運動器症候群)」といいます。
ロコモが進行すると、将来介護が必要になるリスクが高くなります。 ロコモ度テストを用いた住民調査から、ロコモと判定されるロコモ度1以上の人は4590万人と推定されます。
日常生活に支障はないと思っていても、ロコモになっていたり、すでに進行したりしている場合が多くあることが分かっています。 いつまでも歩き続けるために、ロコモの予防や進行を抑えて運動器を長持ちさせ、健康寿命を延ばしていくことが大切です。

フレイルとは

フレイルとは活動的な生活をしている状態(健常)と要介護状態の間をさします。自覚症状のない場合もあります。フレイルの高齢者は予備能力が低下しており、感染症などにかかったりすると思った以上に体力が低下し、要介護となる危険が高くなります。病気、けが、薬の副作用などもそのきっかけとなります。
フレイルになっているのに何も対策を取らず放置していると、要介護状態に進んでしまう可能性が高まりますが、一方で病気やけがなどを適切に治療するとともに栄養や運動などの生活習慣を整えることでフレイルから脱却できることもわかっています。

サルコペニアとは

サルコペニアとは、加齢による筋肉量の減少および筋力の低下をさします。サルコペニアになると、歩く、立ち上がるなどの日常生活の基本的な動作に影響が生じ、介護が必要になったり、転倒しやすくなったります。また、各種疾患の重症化や生存期間にもサルコペニアが影響するとされ、現在は様々な診療科にまたがってサルコペニアが注目されています。
65歳以上の高齢者の15%程度がサルコペニアに該当すると考えられています。また、サルコペニアの割合は加齢に伴って増加すること(65歳よりも75歳、85歳で増える)、女性よりも男性で高くなることなどの特徴があります。
筋肉(筋力)は40歳頃から少しずつ減少し、70歳を超えた頃から自覚症状を認めるようになります。ただし、筋肉は運動と栄養により改善を期待することができます。運動器リハビリテーションが有用です。もちろん、若い頃と同じような状態にまで戻ることは難しいですが、「最近、手足が細くなった」、「重たい荷物が持ちにくくなった」、「椅子から立ち上がりにくい」などの症状がある場合には医師に相談して下さい。

産後の尿漏れ

妊娠中は子宮の中の赤ちゃんがだんだん重くなり、子宮を支えている骨盤底筋群には常に大きな負担がかかります。また、出産時の損傷により骨盤底筋群が機能不全に陥る場合もあります。
これらは産後の尿漏れ(腹圧性失禁)の原因になります。 骨盤底筋群の筋活動は下腹部に超音波をあてて評価することができます。妊娠、出産によって低下した骨盤底筋機能を運動療法、トレーニングにより回復させることが可能です。当院にご相談ください。

痛風について

あてはまる方は痛風になりやすい可能性があります

  • 大食いで肥満になっている
  • アルコールを大量に飲んでしまう
  • 肉や魚、ホルモンやレバーなどを食べることが多い
  • ストレスが多い
  • 運動不足が続いている
  • 激しい運動をしている
  • お茶や水をあまり飲まない
  • 腎臓疾患がある
  • 痛風になった血縁者がいる
  • 高血圧・脂質異常症(高脂血症)・糖尿病がある

上記にあてはまる場合、痛風発作の原因である高尿酸血症をおこしやすくなります。

痛風とは

足の親指の付け根などに腫れと歩けないほどの激しい痛みを起こし、その状態が数日続いてから徐々に痛みが解消へ向かいます。症状を起こすのは下肢が多く、足指や足の甲、かかと、アキレス腱周辺、膝関節などに生じます。
適切な治療を行わないと痛風発作を繰り返すことが多いです。
痛風発作を起こした場所に結節ができ、関節の変形を起こすこともあります。また、高尿酸血症で尿酸値が高くても痛風発作を起こさないことがありますが、その場合も尿管結石や腎臓病などの発症リスクが上昇してしまうため注意が必要です。
現在、成人男性の5人に1人が高尿酸血症を発症しているとされています。健康診断などで高尿酸血症を指摘されたら、痛風発作を起こしたことがなくても受診して適切な治療を受けることが重要です。

痛風の原因

尿酸値

血液中に増えすぎてあふれ出た尿酸は、関節の軟骨や関節を守る滑膜(かつまく)にくっついて結晶となり、どんどん溜まっていってしまいます。溜まりすぎた尿酸がはがれると、免疫細胞である白血球はこれを異物と認識し、攻撃します。このとき白血球が出す炎症物質が激しい痛みや腫れを引き起こすのです。痛風発作の痛みがおさまっても結晶はそのまま残っていますので、放置していると痛風発作を繰り返し起こします。
尿酸値は、偏った食事、肥満、水分の摂取不足、アルコールの過剰摂取、激しい運動などによって上昇しやすく、ストレスや薬の副作用として生じることもあります。

痛風の治療

痛風発作を起こしている場合

食事療法に加え内服薬や関節への注射などで痛みを緩和させる治療を行います。痛風発作は、尿酸値が高ければ起こりやすい傾向がありますが、短期間に大きく下がった場合にも起こりやすいとされています。そのため、尿酸値を下げる治療は症状が落ち着いてから行います。
発作がおさまったからと治療を止めてしまうと尿酸値の高い状態が続き、再度痛風発作を起こすリスクが生じます。また、尿路結石や腎臓病なども発症しやすくなりますので、継続して治療することが重要です。

尿酸値を下げる治療とは

栄養バランスが良い食事をとる、食べ過ぎないようにする、アルコールは適量までを心がけるといった生活習慣の改善を行います。また尿酸排出を促進させるために、水分をしっかり補給することも重要です。痛風発作を起こしたことがある、または尿酸値が高い場合には薬物療法も併用します。
目標の尿酸値になったらそれをキープすることで関節にたまった結晶が溶けますので、痛風発作の再発を避けるためには医師の指示を守って根気よく薬を服用してください。
なお、激しい運動は痛風発作を誘発しやすいので、運動は軽い有酸素運動程度にとどめてください。

痛風の治療に必要な食事制限

尿酸値が上がるプリン体の摂取を抑えるためには、和食が適しています。野菜やキノコ・海藻などを積極的にとって、栄養バランスがとれた食事を心がけましょう。肥満の場合は適正体重まで減量し、維持します。
水分摂取量が少ない場合は、こまめに水やお茶などで水分を補給します。1日の尿量が2000ml以上になるよう、食事以外で1日2000ml以上の水分を摂取してください。

1 日のプリン体の摂取量は 400 ㎎を目標に

レバーやアンキモなどプリン体が多い食品をできるだけ避け、肉類や青魚も取り過ぎないよう注意が必要です。
ビールはプリン体が多いことが知られていますが、それ以外のアルコールも尿酸値を上げやすいので適量までを守り、飲み過ぎないようにしましょう。

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